【IT】クラウドとは?メリット・デメリットを徹底解説!

はじめに

近年よく耳にする「クラウド」。知っているようでよく分かっていない方が多いのではないでしょうか。今回は、そんな「クラウド」について分かりやすく徹底解説致します!

クラウドとは?

クラウドとは、クラウドコンピューティングの略で

インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する利用形態である。略してクラウドと呼ばれることも多く、cloud とは英語で「雲」を意味する。

クラウドコンピューティング – wikipedia

つまり、ITをインターネット経由で利用する方法を「クラウド」と呼んでいます。システムを保有するのではなく、サービスとして利用する、これが「クラウドサービス」と呼ばれるものの本質です。1戸建て家を買うのではなくアパートを賃貸するというイメージが近いのではないでしょうか?

保有から利用へ

オンプレミスとは?

クラウドのお話をするにあたり「オンプレミス」という言葉をご紹介します。

オンプレミス(英語: on-premises)とは、情報システムのハードウェアを使用者(通常は企業)が自社保有物件やデータセンター等の設備内に設置・導入し、それらのリソースを主体的に管理する運用形態をいう。自社運用(型)、自社設置(型)、内部設置(型)とも訳される。

今までは、社内にサーバやネットワーク機器とよばれるハードウェアを設置してシステムを利用するのが一般的でした。システムを利用するには、この方法しかなかったため特に名前がついていませんでした。しかし「クラウド」の登場で従来の利用方法と「クラウド」と区別するために、この形態に名前が必要となり、「オンプレミス」という名前が付けられました。

つまりオンプレミスとは、これまでの普通のシステム利用形態のことです。

オンプレミスとクラウドの違い

クラウドのメリット

クラウドのメリットには様々あると思いますが、総務省の「令和元年 通信利用動向調査(企業編)」によるとクラウドサービスを利用している理由について

  • 資産・保守体制を社内に持つ必要がない。
  • 場所、機器を選ばずに利用できる。
  • 安定運用、可用性が高くなる。
  • 災害時のバックアップとして利用できる。
  • サービスの信頼性が高い。
  • システムの容量の変更などが迅速に対応できる。
  • 既存システムよりコストが安い
  • システムの拡張性が高い。

などがあがっており、これらがメリットと考えることができます。また、私の経験から下記のようなこともメリットと言えそうです。

  • 大規模な初期費用が不要
  • システム等のメンテナンスが不要
  • 導入スピードが速い
  • 自社管理よりセキュリティの向上が見込める。
  • 物理的スペースが必要ない。
  • 社内担当者の負担軽減

クラウドはオンプレミスと比べて大規模な初期費用が不要

今までのシステムは、社内にサーバ・ネットワーク機器・端末など数十万~数百万円のハードウェアが必要不可欠でした。しかしクラウドでは、インターネット環境とブラウザを持つ端末さえあれば、サービスを使用することができます。そのため、資産を社内に持つ必要がなくなります。また多くのクラウドサービスでは、初期費用が無料に設定されされており、コスト面では導入がしやすくなっています。

クラウドは大規模な投資が不要

クラウドはシステム等のメンテナンスが不要

クラウドでは、サービス提供側が機器やシステムのメンテナンスを行うので、自社で管理する必要がなくなります。そのためコアな事業に資源を集中するすることが可能になります。

クラウドはオンプレミスに比べ導入スピードが速い

クラウドは、サービス提供側が用意したサービスを利用するため、多くの場合システム開発の必要がなくアカウント登録後すぐに利用できます。

クラウドは物理的スペースを必要としない

クラウドでは、社内にサーバ・ネットワーク機器がないため、サーバ室やネットワーク機器の設置といった物理的なスペースが必要なく、限られた社内の空間を有効活用できます。

社内担当者の負担軽減

クラウドでは、システム開発や機器の管理を自社で行う必要がないため、社内担当者の通常業務への負担は軽減されることが多いです。

クラウドのデメリット

  • カスタマイズしにくい
  • 社内システムと連携しにくい
  • サービス停止のリスク
  • 閉じたネットワークでなくなる。(セキュリティが低下)
  • 完全にすべてのデータを引き上げにくい
  • 長期的に利用するため保有するよりコストがかかることもある。

クラウドサービスはカスタマイズしにくい

クラウドは、サービスがパッケージとして完成しており、導入がスムーズな反面、カスタマイズがむずかしくなります。そのため場合によっては、業務プロセスをクラウドサービスに合わせる必要も出てきます。

クラウドはサービス停止のリスクがある

オンプレミスで運用している場合は、システムが必要な期間は自社で稼働を継続できます。しかし、クラウドでは、様々な理由で突然のサービス停止も考えられます。利用料金が安く便利なサービスでも、企業規模が小さい場合などは注意が必要です。

クラウドは閉じたネットワーク環境ではない

インターネットを利用したクラウドでは、各社セキュリティ対策はしっかりと講じている。しかし、社内の独立したローカルなネットワークと比べ、大勢が利用するインターネットに接続することは、セキュリティレベルとしては当然低下する。取扱うデータの種類にによっては、クラウドを利用しない選択も十分に考えられます。

まとめ

クラウドの活用を検討する際は、メリット・デメリットをしっかりと検討した上で導入しましょう。すべての社内システムがクラウドに向いているとは限りません。まずは導入目的を明確化し、グループウェアや勤怠管理、営業支援など多くの企業が導入しているサービスから始めてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人
M’z

中小企業診断士・ITコーディネータの資格を保有し、公的支援機関の専門家として近畿圏を中心に中小企業の経営コンサルとして活動中。